ローマ帝国
Last-modified: 2020-02-06 (木) 12:31:56
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ローマ帝国(ろーまていこく) †
ローマ(イタリア)を首都とする古代の帝国。 地中海一帯を支配する大帝国に成長し,インドや中国と交易を行った。法律,土木技術などが発達し,ラテン語(古代ローマの言語)は当時のヨーロッパの共通語となった。
【ローマ帝国】
- 王政ローマ(紀元前753年〜紀元前509年)……イタリア半島中部の都市国家として成立。紀元前509年に国王が追放されて共和政になった。
- 共和政ローマ(紀元前509年〜紀元前27年)……貴族の構成する元老院が政治の中心となったが,しだいに平民の力も強まった。イタリア半島を統一し,紀元前1世紀には地中海一帯や西ヨーロッパを支配するようになった(地中海一帯を支配するようになったころからを,「ローマ帝国」とよぶことが多い。)
- 帝政ローマ(紀元前27年〜395年)……内乱をしずめたオクタビアヌスが実質的な初代皇帝となり,帝政がはじまる。トラヤヌス帝のときに領土が最大になるが,その後は反乱や異民族の侵入が相次ぎ,混乱が続いた。4世紀に首都をコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)に移し,キリスト教を国教とするが,395年に東西に分裂した。(ローマ帝国はそれまでにも何回か分裂していたが,395年以後は再統一することはなかった。)
【西ローマ帝国と東ローマ帝国】
- 西ローマ帝国……ゲルマン民族侵入の混乱が続くなかで,476年にほろびる。
- 東ローマ帝国……中世以降は実質的にはギリシャ人の帝国になっていて,ビザンツ帝国ともよばれる(ビザンツは首都コンスタンティノープルの旧名からとったもの)。
- キリスト教(正教会)を国教とした。
- イスラム帝国がおこると領土の多くを奪われ,弱体化していった。
- 1204年に第4回十字軍に首都コンスタンティノープルを占領されてほろびる。亡命政権の1つであったニカイア帝国が1261年にコンスタンティノープルを奪回して,東ローマ帝国が復活する。
- 1453年にオスマン帝国に首都コンスタンティノープルを占領されてほろびる。これで東ローマ帝国は完全にほろび,コンスタンティノープルはトルコ語の発音にもとづいてイスタンブールとよばれるようになる。