内閣総理大臣の指名
Last-modified: 2017-11-01 (水) 16:53:03
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内閣総理大臣の指名(ないかくそうりだいじんのしめい) †
国会のもつ重要な権限の1つで,国会議員の中から内閣総理大臣を指名すること。 内閣総理大臣の任命は,天皇が行う。
- 指名……名前をあげて指定すること。
- 任命……ある官職や職務につくように命じること。
日本国憲法では,内閣総理大臣の指名について,次のように定められている。
- 衆議院が内閣不信任を決議し,内閣が10日以内に衆議院を解散しなかったとき。
- 衆議院議員総選挙後,初めての国会が召集されたとき。
- 内閣総理大臣が辞職や死亡などによって欠けたとき。
- 衆議院と参議院のそれぞれで指名選挙が行われ,投票の過半数を得た候補者(必ず国会議員でなければならない)が指名される。はじめの投票で過半数に達する候補者がいないときは,上位2名による決選投票を行う。
- 上位2名の決定や当選人の決定について,得票数が同数になったときは,くじ引きで決定する。
- 衆議院と参議院が同じ人物を指名したときは,その人が内閣総理大臣になる。
憲法上は衆議院議員でも参議院議員でも内閣総理大臣になれるが,慣例として衆議院議員の中から指名されている。(過去に参議院議員が内閣総理大臣に指名されたことは,一度もない。)
【内閣総理大臣の指名の例】(2014年)
- 11月21日……衆議院が解散される。
- 12月14日……第47回衆議院議員総選挙が行われる。
- 12月20日……特別会を召集する
詔書 が交付される。
- 12月24日
- 午前中に閣議が行われ,第二次
安倍晋三 内閣が総辞職する。
- 特別会が召集される。
- 衆議院本会議で,衆議院議長と副議長の選出が行われる。
- 衆議院と参議院の本会議で内閣総理大臣の指名選挙が行われる。結果は次の通りで,安倍晋三自由民主党総裁が指名される。
- 衆議院……安倍氏が過半数の328票を獲得する。
- 参議院……安倍氏が過半数の135票を獲得する。
- 安倍晋三氏が国務大臣を指名して,
組閣 する。
- 皇居で内閣総理大臣の親任式,国務大臣の認証式が行われ,第三次安倍晋三内閣が発足する。