政党内閣
Last-modified: 2019-10-15 (火) 12:25:32
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政党内閣(せいとうないかく) †
議会で多数の議席をしめる政党を中心に組織される内閣のこと。 政党の代表(党首)が内閣総理大臣(首相)になり,国務大臣の多くもその政党の党員がなる。議員を選挙するのは国民だから,政党内閣は国民の意思を反映する内閣になる。
日本国憲法では,政党内閣になるように制度化されている(議院内閣制)。政党内閣かどうかが問題になるのは,大日本帝国憲法における内閣である。
【大日本帝国憲法下の政党内閣】
- 1900年……政党の協力が必要であると考えた伊藤博文が立憲政友会を結成する。同年成立した伊藤博文内閣(第4次)は,政党色の強い内閣であったが,翌年総辞職している。
- 1918年……立憲政友会総裁の原敬を首相とする,本格的な政党内閣が成立する。
- 原敬内閣では外務・陸軍・海軍以外のすべての大臣が立憲政友会の党員であった。
- 原は衆議院議員であり,現役の衆議院議員が首相になるのはこれが初めてであった。
- 1921年……原敬首相が暗殺される。立憲政友会の新総裁となった高橋
是清 が首相になるが,翌年には総辞職している。
- 1924年……第二次護憲運動により,
憲政会 総裁の加藤高明 を首相とする政党内閣が成立する。これから8年間,政党内閣が続いた。
- 1932年……五・一五事件で,立憲政友会の総裁であった
犬養毅 首相が暗殺される。この後は軍人や官僚が内閣を組織するようになり,政党内閣の時代は終わった。
- 1946年……14年ぶりの政党内閣である吉田茂内閣が成立する。
1947年に日本国憲法が施行されている。これ以降の内閣は,すべて政党内閣である。