時差
Last-modified: 2018-09-18 (火) 14:11:42
Top / 時差
時差(じさ) †
標準時の差のことで,標準時子午線の経度差が15度あるごとに1時間の時差がある。
世界の国々は,それぞれの標準時子午線をもとにして標準時を定めている。標準時子午線の違う国どうしでは標準時も違うが,その差を時差という。
- 国土が東西に広いアメリカ合衆国やロシアでは,1つの国の中で複数の標準時子午線を定めている。このため,同じ国のなかでも時差がある。(例えば,アメリカ東海岸のニューヨークと西海岸のロサンゼルスでは,3時間の時差がある。)
- 日本と標準時子午線が同じで時差のない国・地域には,韓国,北朝鮮,パラオ,東ティモール,インドネシア東部,ロシア第8標準時がある。
【日本から見た時差の求め方】
日本の標準時子午線は東経135度の経線なので,次の手順で求めればよい。
- 相手の標準時子午線の経度から135をひいて,経度差を求める。
- 相手の経度が東経または0度のときは,そのまま135をひく。
- 相手の経度が西経のときは,その経度をマイナスにしてから135をひく。(西経は0度をはさんで東経と反対になっているため。)
- 求めた経度差を15でわって時差を求める。時差が正の数のときは日本よりも時刻が進んでいることを,時差が負の数のときは日本よりも時刻がおくれていることを表す。
【例題1】
東京が1月1日の正午のとき,ロンドン(イギリス)は何月何日の何時だろうか。
- イギリスの標準時子午線は0度の経線(本初子午線)である。
- 日本から見た標準時子午線の経度差は,0ー135=ー135(度)
- 日本から見た時差は,ー135÷15=ー9(時間)
- 東京が1月1日の正午のとき,ロンドンは9時間おくれているので,1月1日の午前3時である。
【例題2】
東京が1月1日の正午のとき,ニューヨーク(アメリカ合衆国)は何月何日の何時だろうか。
- アメリカ合衆国の標準時子午線はいくつかあるが,ニューヨークの場合は西経75度の経線である(東部標準時)。
- 日本から見た標準時子午線の経度差は,ー75ー135=ー210(度)
- 日本から見た時差は,ー210÷15=ー14(時間)
- 東京が1月1日の正午のとき,ニューヨークは14時間おくれているので,12月31日の午後10時である。
【例題3】
日本から見た180度の経線*1との時差を求めてみよう。
- 東経180度と考えると,(180ー135)÷15=3(時間)
- 西経180度と考えると,(ー180ー135)÷15=ー21(時間)
日本から見た時差は180度の経線の西側で3時間,東側でー21時間なので,西と東で24時間=1日の差がある。これを修正するのが日付変更線である。
【参考】
イギリスやアメリカ(ハワイ州などを除く)では,日の出がはやい夏の間は時刻を標準時より1時間進めるサマータイムの制度をとっている。日本はサマータイムの制度をとっていないので,サマータイム期間中の実際の時差は次のようになる。
- 東京とロンドン……3月最終日曜日午前1時から10月最終日曜日午前1時までイギリスはサマータイムになるので,この期間の東京から見たロンドンとの時差はー8時間になる。東京が8月1日の正午のとき,ロンドンは8月1日の午前4時である。
- 東京とニューヨーク……3月第2日曜日午前2時から11月第1日曜日午後2時までアメリカはサマータイムになるので,この期間の東京から見たニューヨークとの時差はー13時間になる。東京が8月1日の正午のとき,ニューヨークは7月31日の午後11時である。