鎌倉幕府
Last-modified: 2020-07-16 (木) 15:31:47
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鎌倉幕府(かまくらばくふ) †
1185年(諸説あり)〜1333年 源
源氏の将軍は3代で絶え,以後は摂関家や皇族の子弟が将軍となったが,北条氏(頼朝の妻,北条政子の実家)が執権の地位を独占して政治を動かした。承久の乱の勝利によって全国的な支配権を確立したが,元寇後は次第におとろえ,1333年に後醍醐天皇に従う軍勢に攻めほろぼされた。
【鎌倉幕府はいつはじまったか】
かつては,頼朝が征夷大将軍になった1192年を,幕府のはじまった年とすることが多かった。しかし,幕府はもともと将軍の陣営のことであり,武家政権が「幕府」とよばれるようになったのは,頼朝以降のことである。したがって,「頼朝が将軍になって幕府を開いた」というよりも,「幕府を開いた頼朝が将軍になった」という方が正しい。そのため,幕府がはじまった年として,次のような説があげられるようになっている。(1185年説がいちばん有力とされている。)
- 1180年説……鎌倉に頼朝の御所が置かれ,侍所が設置された年。
- 1183年説……頼朝が朝廷から東日本の土地支配権を求められた年。
- 1189年説……頼朝が奥州藤原氏を攻めほろぼした年。
- 1192年説……頼朝が朝廷から征夷大将軍に任じられた年。
【鎌管幕府の歴代将軍】
- 源頼朝……初代将軍(在職1192年〜1199年)。平氏をほろぼし,鎌倉に幕府を開いた。
- 源
頼家 ……第2代将軍(在職1202年〜1203年)。頼朝の子。北条氏によって将軍の地位を奪われ,のちに暗殺された。
- 源
実朝 ……第3代将軍(在職1203年〜1219年)。頼家の弟。頼家に代わって将軍になるが,頼家の子に暗殺され,源氏の将軍は3代で断絶することになった。
- 藤原
頼経 ……第4代将軍(在職1226年〜1244年)。藤原氏の出身だが,頼朝の妹の血をひく(両親がともに頼朝の妹の孫にあたる)ことから将軍にむかえられた。
- 藤原
頼嗣 ……第5代将軍(在職1244年〜1252年)。頼経の子。
宗尊親王 ……第6代将軍(在職1252年〜1266年)。後嵯峨 天皇の第一皇子。
惟康 親王……第7代将軍(在職1266年〜1289年)。宗尊親王の子。1270年に貴族となって源惟康を名のったが,1287年に皇族にもどっている。
久明 親王……第8代将軍(在職1289年〜1308年)。後深草天皇の第六皇子。
守邦 親王……第9代将軍(在職1308年〜1333年)。久明親王の子。鎌倉幕府滅亡と同時に将軍を辞職し,出家した。