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[[歴史Aランク]]
**三国干渉(さんごくかんしょう) [#ze4ad9d1]
1895年 &color(mediumblue){ロシア,ドイツ,フランスの三国が,日本に対して,&ruby(リアオトン){遼東};半島を清に返すように要求したこと。}; [[下関条約]]([[日清戦争]]の講和条約)で,日本は清に遼東半島を譲ることを約束させた。ところが,南満州進出をはかるロシアがフランスとドイツをさそい,遼東半島の返還を日本にせまった。日本政府はやむなく遼東半島を清に返還したが,国内ではロシアへの対抗心が強まり,政府もロシアの南下に備えて軍備を増強していくことになった。
三国干渉の後,ロシア,ドイツ,フランス,イギリスは清から領土を&ruby(そしゃく){租借};するようになり,列強による中国分割が進んだ。
-遼東半島……中国東北地方の南部にある半島で,&ruby(ターリエン){大連};や&ruby(リュイシュン){旅順};などの都市がある。三国干渉の後,ロシアが大連と旅順を租借したが,[[ポーツマス条約]]([[日露戦争]]の講和条約)でその権利は日本に譲られた。日本は遼東半島の先端部を関東州と名付け,[[二十一か条の要求]]で租借期限を99年に延長させ,関東庁や関東軍司令部を設置して経営にあたった。日本の敗戦後はソ連の軍事基地が置かれていたが,1950年に中国に返還されている。
-干渉……他人のことに立ち入って,自分の意志を押しつけること。日本と清の間の条約に三国が立ち入ったことから,「三国干渉」と呼ばれる。