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**大日本帝国憲法(だいにほんていこくけんぽう) [#m14de28a]
1889年発布 &color(mediumblue){国会開設にそなえて制定された憲法(国家の基本法)。}; 「明治憲法」ともいう。君主権の強いドイツ(プロイセン)の憲法を参考にして[[伊藤博文]]を中心に作成され,天皇が国民に与える形で発布された。
【大日本帝国憲法のおもな内容】
-天皇……元首として国を統治すると定められ(天皇主権),[[帝国議会]]の召集・解散,軍隊の&ruby(しき){指揮};,条約の&ruby(ていけつ){締結};や戦争の開始・終結などは,天皇の権限とされた。
-内閣……大臣は個々の責任で天皇の政治を補佐するものとされた。内閣や内閣総理大臣に関する規定は憲法にはなく,議会との関係などは不明確であった。
-帝国議会……貴族院と[[衆議院]]の[[二院制]]。法律や予算の成立には議会の同意が必要とされた。
-陸海軍……天皇の指揮にしたがうものとされ,政府や議会に対しては責任を持たなかった。
-国民……天皇の「&ruby(しんみん){臣民};」とされた。言論・出版・集会・信仰の自由などの基本的人権は認められたが,法律の範囲内に制限されていた。
第二次世界大戦後,大日本帝国憲法は全面的に改正されて現在の[[日本国憲法]]になった。日本国憲法の施行(1947年5月3日)と同時に大日本帝国憲法は失効している。