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排他的経済水域 のバックアップ差分(No.2)



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[[地理Aランク]]・[[公民Bランク]]

**排他的経済水域(はいたてきけいざいすいいき) [#l09c099c]

&color(mediumblue){沿岸から200海里までの水域(領海は除く)で,沿岸国に水産資源や鉱産資源(石油・天然ガスなど)を管理する権利が認められている。}; たんに「経済水域」ともいう。 

国連海洋法条約では沿岸から200海里(約370km)以内で,[[領海]](沿岸から12海里以内)にふくまれない水域と定められている。日本の領海と経済水域を合わせた面積は約450万km&sup{2};で,世界6位の広さである。 
国連海洋法条約では「沿岸から200海里(約370km)以内で,[[領海]](沿岸から12海里以内)にふくまれない水域」と定められている。日本の領海と経済水域を合わせた面積は約450万平方kmで,世界6位の広さである。 

#ref(http://on-study.jp/images2/territory.html,画像を見る) 

-歴史……1970年代に各国が沿岸から200海里までを漁業&ruby(せんかん){専管};水域に設定して,外国船の漁業を規制するようになった(漁業資源を守るため)。その後,国際連合を中心に国連海洋法条約が結ばれ(1982年採択,1994年発効),沿岸国の権利が海底資源などにも拡張された排他的経済水域が設定されるようになった。 

-沿岸……領海や経済水域の基準となる線(基線という)は,低潮線(&ruby(かんちょう){干潮};時の海岸線)である。海岸近くに島があるときは,海岸の適当な地点間を結んで基線を決めることができる(直線基線)。なお,高潮線(&ruby(まんちょう){満潮};時の海岸線)と低潮線の間は内水とみなされ,[[領土]]としてあつかわれる。 

-海里……1海里は1852m。緯度1分(1度の60分の1)の長さに等しく,航海に都合がよいことから,海面上の長さを表す単位としてよく使われる。なお,1時間に1海里を進む速さを1ノットといい,船舶の速さを表すのに使われている。 

-沿岸国に認められている権利 

--天然資源の開発などにかかわる主権的権利 

--人工島,設備,構築物の設置および利用にかかわる&ruby(かんかつ){管轄};権 

--海洋の科学的調査にかかわる管轄権 

--海洋環境の保護および保全にかかわる管轄権 

-排他的経済水域は領海ではないので,公海と同じように,どの国の船舶でも自由に航行できる。ただし,沿岸から24海里まで(領海はふくまない)を接続水域といい,沿岸国には不法入国や密輸の取り締まりを行う権利が認められている。 

【日本の領海と経済水域の歴史】 

-1977年 ……「領海及び接続水域に関する法律」を制定し,沿岸から12海里(特定海域については3海里)までを領海,200海里までを漁業専管水域に設定する。 

-1983年……国連海洋法条約に署名する。 

-1996年……国連海洋法条約の&ruby(ひじゅん){批准};(条約を最終確認すること)にともない,「排他的経済水域及び大陸棚に関する法律」を制定し,沿岸から200海里までを排他的経済水域に設定する。